- 旅行
- 2020/03/21
【ロシア】空港内のPCR検査「Arhimed」で日本入国用:陰性証明書を入手!!
近年、海外から日本へ入国・帰国する際には、陰性証明書の提出が必須となりました。
海外で、日本の指定する要件を満たす陰性証明書を発行してくれる検査機関を探すのは、なかなか難しいです。
私の場合は、証明書が必要になってから、ロシアの空港のPCR検査センター「Arhimed」を利用して、陰性証明書を2度ゲットしました。
2回とも無事に入国できました。
今回は、そんな実体験からロシアの空港内にあるPCR検査センター「Arhimed」について、レポートしていきます。
こんな方におすすめ
- ロシアから日本へ入国・帰国を予定している人
- どこで有効な陰性証明書が手に入るか知りたい人
- PCR検査の費用を抑えたい人
実際に渡された陰性証明書や予約の方法も合わせて紹介します。
せび、ロシアから日本への入国・帰国の参考にしてください!!
【ロシア】空港内のPCR検査センター「Arhimed」とは
今回紹介する「Arhimed」は、「Archimedes Clinic LLC」が運営しているロシアのPCR検査機関です。
モスクワの空港内を中心に、ロシアに約15ヶ所のPCR検査センターを持っています。
設置場所
- モスクワ市内:2ヶ所
- ヴヌーコヴォ国際空港(VKO):4ヶ所
- ドモジェドヴォ空港(DME):2ヶ所
- シェレメーチエヴォ国際空港(SVO):3ヶ所
- ジュコーフスキー空港(ZIA):1ヶ所
- ソチ国際空港(AER):1ヶ所
- ハバロフスク空港(KHV):1ヶ所
検査方法は、鼻と口に綿棒をいれて検体を採取する方式です。
インフルエンザの検査と同じタイプです。
検査証明書(陰性証明書)を発行
検査結果は、メールでの通知となります。
また検査結果に加えて、英文と露文の検査証明書(陰性証明書)も一緒に発行されます。
実際に上記のような、検査証明書(陰性証明書)が発行されました。
検査証明書(陰性証明書)の書式や記載内容は、変更される場合があります。
「Arhimed」では、指定のフォーマットに記入してもらうことはできず、上記のような独自のフォーマットで証明書が発行されます。
そのため、日本の厚生労働省が発行している指定の様式に記入してもらうことはできません。
検査料金と結果判明までの時間
検査料金は、「検査場所」と「検査結果の通知までの時間」によって異なります。
検査結果判明までの時間が早いほど、料金も高くなります。
わたしが実際に利用した「シェレメーチエヴォ国際空港Dターミナル」の検査センターの料金は、下記のようになっていました。
料金プラン
例:シェレメーチエヴォ国際空港Dターミナルの場合
- 24時間で結果通知:1,800ルーブル
- 2時間で結果通知:2,750ルーブル
- 1時間半で結果通知:3,500ルーブル
※1ルーブル=1.5円として計算
※2022年1月17日時点
同じ「Arhimed」のPCR検査でも、検査場所によって選べるプランと料金に若干の差があります。
わたしは2時間で結果が判明するプランを利用しました。
支払い方法は、事前のオンライン決済と検査時の支払いが可能になっています。
日本のクレジットカードも利用できました。
料金には、陰性証明書発行の費用も含まれています。
在ロシア日本大使館のサイトでは、持ち込んだ用紙に検査結果を記入してもらえる「GMSクリニック」も紹介されています。
ですが、検査費用が8,688ルーブル(≒13,032円)と「Arhimed」の金額の2倍です。
そのうえ、検査結果判明までの時間は48時間のため非常に時間がかかります。
というわけで、私は「Arhimed」のPCR検査を選びました。
厚生労働省の指定の様式でなくても問題ないのか?
日本への入国・帰国の際、指定の様式の陰性証明書でなくて大丈夫なの?と思う方もいると思います。
結論から言うと、要件さえ満たされていいれば指定以外の様式でも問題ないです。
実際、厚生労働省のサイトでは、下記のように記載されております。
所定のフォーマットを使用することが困難な場合には、任意のフォーマットの提出も妨げられませんが、「検査証明書へ記載すべき内容」が満たされている必要があります。
厚生労働省「検査証明書の提出について」
私自身、指定の様式以外の陰性証明書を使って2回日本へ帰国していますが、検疫時に特に何も聞かれることなく手続きが進みました。
私の場合は、2回ともロシアの地方都市からモスクワを経由して、日本に帰国しました。
空港外でPCR検査を受けてしまうとモスクワ市に滞在履歴があることになり、当時、指定の宿泊施設の待機が必要になりました。
それを回避するために、空港内のPCR検査「Arhimed」を利用していました。
また、指定の様式に記入をしてくれる病院や検査機関がほとんど見つからなかったという理由もあります。
見つかったとしても検査結果判明まで時間がかかったり、検査料金が高いといった場所が多いです。
厚生労働省のサイトには、下記のような記載もあります。
任意様式の場合には検体、検査方法等の必要事項該当箇所にマーカーをするなど、検査証明書の確認が円滑に行われるよう、ご協力をお願いいたします。
厚生労働省「検査証明書の提出について」
任意の様式の陰性証明書を提出する場合には、マーカーで必要箇所を分かりやすくしておきましょう。
有効な検査証明書(陰性証明書)の要件
日本への入国・帰国に必要な陰性証明書の要件を、下記にまとめました。
検査証明書に記載すべき内容
- 検体採取日時から搭乗便の出発予定時刻までが72時間以内であること。
- 検査証明書に下記の内容がすべて記載されていること。
- 氏名、パスポート番号、国籍、生年月日、性別
- 検査法、採取検体(指定の検査方法に限る)
- 結果、検体採取日時、結果判明日、検査証明書の交付年月日
- 医療機関名、住所、医師名、医療機関印影
- すべての項目が英語で記載されていること
※2022年1月17日時点
検査時間は「検査判明日時」ではなく、「検体採取日時」を基準に72時間以内なので注意が必要です。
「検体採取」が出国前の72時間以内
「結果判明」が出国前の72時間以内
次は、有効な検体採取方法についてです。
有効な検体採取方法
- 鼻咽頭ぬぐい液
- 唾液
- 鼻咽頭ぬぐい液・咽頭ぬぐい液の混合
※2022年1月17日時点
「鼻腔ぬぐい」といった、似たような名前の検体採取方法もありますが無効になります。
有効な検体採取の詳細(英語表記名など)は、厚生労働省のサイトに記載があるので確認してください。
最後は、有効な検査方法についてです。
有効な検査方法
- 核酸増幅検査
- real time RT-PCR法(real time reverse transcription PCR)
- LAMP法(Loop-mediated Isothermal Amplification)
- TMA法(Transcription Mediated Amplification)
- TRC法(Transcription Reverse-transcription Concerted reaction)
- Smart Amp法(Smart Amplification process)
- NEAR法(Nicking Enzyme Amplification Reaction)
- その他
- 次世代シーケンス法(Next Generation Sequence)
- 抗原定量検査(Quantitative Antigen Test【CLEIA/ECLEIA】)
※2022年1月17日時点
日本で無症状者への検査として推奨している検査方法が、有効とされています。
有効な検体採取方法と同様に詳細(英語表記など)については、厚生労働省のサイトを確認してください。
以上が、任意の様式を利用した場合の有効とする検査証明書(陰性証明書)の要件となります。
最新の有効な検査証明書(陰性証明書)の要件は、頻繁に変更されます。
何度もお伝えしていますが、実際に日本への入国・帰国を予定されている方は、事前に最新の有効な検査証明書(陰性証明書)の要件を、厚生労働省のサイトで確認してください!!
【ロシア】空港内PCR検査センター「Arhimed」の利用方法(予約・検査・結果受取)
では、実際にPCR検査センター「Arhimed」利用する際の、予約から検査結果受取までの流れを説明します。
利用方法
- サイトでPCR検査の予約
- 必要情報の入力(検査場所・プラン・被検者の情報)
- 料金の支払い
※事前オンライン決済の場合のみ
- PCR検査センターで検査
- 検査結果の通知(メール)
- (必要な場合は)検査をした場所で陰性証明書を紙で受け取る
「Arhimed」を利用するためには、事前の予約が必ず必要です。
「Arhimed」のサイトでPCR検査の予約
予約は、「Arhimed」の予約専用サイトから行います。
英語、ロシア語、中国語の3ヶ国語に対応しています。
サイトの「Take a test」(Пройти тест)をクリックすると、予約の画面に進めます。
必要項目の選択・入力(検査場所・プラン・被検者の情報)
PCR検査に必要な項目を選択・入力していきます。
必要な項目は大きく分けて、下記の4つに分かれています。
選択・入力する情報
- 検査場所の選択
- 電話番号・メールアドレスの入力
- 被検査の情報の入力
- 支払い方法の選択・決済
検査場所の選択
まずは、PCR検査を受ける場所の選択です。
リストの中から、希望する場所を決めたら「Choose」(Выбрать)をクリックします。
空港内で検査を受ける場合、検査場所がいくつかに分かれている場合があります。
チェックインを行うターミナルと同じ場所など、自分の利用しやすい検査場所を選びましょう。
電話番号、メールアドレスの入力
次に、「電話番号」と「メールアドレス」を入力します。
電話番号は、日本の電話番号も利用可能です。
日本の電話番号を入力する場合は、「+81」から入力をしましょう。
ただし、本人確認のために入力した番号に電話がかかってくるため、国際電話等の着信ができる状態になっていることが必須です。
本人確認の方法
電話番号とメールアドレスを入力し、「Send Code(Подтвердить звонком)」をクリックします。
しばらくすると、入力した電話番号宛に電話がかかってきます。
電話には応答せず、かかってきた電話番号の下4ケタを入力しましょう。
例:+7 (123) 456-78-90から着信があった場合は、「7890」を入力
入力した数字が正しければ、本人確認の完了です。
また、「I don’t have email(У меня нет электронной почты)」を選択すると、メールアドレスの入力は省略できます。
ですが、検査結果や陰性証明書をメールで受け取ることができなくなってしまうので、一緒に登録することをオススメします。
被検者の情報の入力
PCR検査を受ける被検者の情報を入力します。
入力するのは、下記の情報です。
入力する情報
- 氏名(ある場合は父姓)
- 性別
- 生年月日
- 名前(パスポートに記載の名前)
- 住所
- 職場もしくは学校名
- 便名
- 検査のプラン
- 書類の種類と番号、発行年月日
2名以上の検査を申し込む場合は、「Add Patient(Добавить тестируемого)」をクリックすると、新たに被検者の情報を追加できるようになります。
「便名」の入力に関して
「便名」には、飛行機の便名に加えて、これから飛行機を利用するのか出発するのか。もしくは、すでに到着しているのかを合わせて入力する必要があります。
- これから渡航する場合:「便名+departure」
- すでに目的地に到着している場合:「便名+arrival」
上記のように、 便名のあとに「departure」もしくは「arrival」のどちらかを記載します。
例:日本航空の040便を利用して日本に出発する場合、「JL040 departure」と入力します。
なぜこのように項目があるかと言うと、ロシア国籍の人がロシア以外地域から入国した場合、ロシア到着後にPCR検査を受けないといけないからです。
ロシア国籍の方向けの項目なので、あまり気にせずに入力しましょう。
「書類」の入力に関して
「書類の種類」は、日本人であれば、「Passport of foreign citizen(Паспорт иностранного гражданина)」を選択します。
書類の番号は、パスポートに記載の「アルファベット大文字2文字+7ケタの数字」の入力します。
ここで入力した情報がそのまま検査証明書(陰性証明書)に記載されるので、必ず入力内容をチェックしてください。
支払い方法の選択
最後に「支払い方法」の選択です。
事前にオンラインで支払いをする場合は「Online(Онлайн)」、当日受付で支払う場合は、「Cash(На месте)」を選択します。
選択が完了したら、表示された検査料金を確認し間違えなければ、「Next step(Следующий шаг)」をクリックします。
「Next step」のボタンが押せない場合は、入力に不備がある項目があります。
入力内容の確認&予約完了
入力した内容が一覧で表示されます。
もう一度、表示されている内容に間違えがないか確認してください。
訂正が必要な場合は、最初の画面から入力をし直してください。
上部に表示されているバーコードは、PCR検査センターでの受付時に必要になります。
スクリーンショットをするなどして、すぐに提示できるようにしておきましょう。
PCR検査を申し込んだ人数分のバーコードが表示されます。
これで、予約完了です。
この予約には、日時指定がないので予約が完了すれば、すぐに検査可能になります。
事前のオンライン決済を選択した場合は、支払いが完了するまでバーコードは表示されません。
料金の支払い(事前決済の場合のみ)
事前のオンライン決済を選択した場合は、「Agree and pay CloudPayments(Оплатить онлайн CloudPayments)」から支払い画面へ進みます。
入力する内容
- カード番号
- 有効期限(月/年)
- セキュリティコード
この画面だけ、ロシア語しか表示されない、、、。
「Отправить квитанцию на E-mail」にチェックを入れてメールアドレスを入力すると、入力したアドレス宛に領収書が送られてきます。
支払い完了後に、「Go to orders(Мои заказы)」に戻ると、バーコードが表示されるようになります。
PCR検査センターで検査
予約したPCR検査センターの受付で、予約完了時に表示されたバーコードを提示します。
バーコードが3つ印刷されたシールを渡されるので、その紙を持って空いている検査ブースに入ります。
ブースの中には、防護服を着た検査員がいます。
案内に従って、PCR検査に必要な検体を採取してもらいましょう。
検体の採取は、1分もかからずに終わります。
採取終了後、バーコードのシールが1枚だけの状態で返却されます。
このバーコードは、PCR検査センターで検査証明書(陰性証明書)を印刷する場合に必要なので、なくさないように保管しましょう。
日本への入国・帰国に必要な陰性証明書は、検体採取日時が「出国前72時間以内」のものが有効です。
※2022年1月17日時点
早くに検査を受けすぎて、検査証明書(陰性証明書)が無効にならないように気をつけましょう。
逆に、出発の直前に検査を受ける場合は、検査判明の時間が搭乗予定のチェックインの締め切り時間のギリギリにならないように気をつけましょう。
チェックインの際に、陰性証明書の提示が必要になります。
結果待ちの状態で、チェックインカウンターでの受付をしてもらえない人をよく見かけます。
検査場所によっては、休憩時間を定めている検査場所もあるので注意しましょう。
検査結果の通知(メール)
検査後、予約したプランの時間までに結果がメールで送信されます。
メールには、陰性証明書(英文と露文)もPDFで添付されています。
内容を確認して、記載内容に間違えがないか確認しましょう。
また、モスクワで検査を受けた場合のみかと思いますが、SMSでモスクワ市内で使えるPCR検査済みを証明するQRコードが送られてきました。
iPhoneのウォレットに追加もできました。
検査証明書(陰性証明書)を印刷
検査証明書(陰性証明書)を印刷してほしい場合は、検査結果判明後に検査をしたPCR検査センターで可能です。
印刷には、受付時に渡されたバーコードのシールが必要になります。
印刷自体はモノクロですが、印影も押してくれます。
PCR検査後すぐに飛行機を利用する場合は、PCR検査センターで印刷をしてもらうと便利です。
まとめ
今回は、ロシアの空港内にあるPCR検査センター「Arhimed」について、リポートしました。
- 空港内にPCR検査を受けられる
- 検査価格が安い
- 陰性証明書(英文&露文)の発行
- 専用サイトからの予約が必要
- 指定の様式に記入してもらうことはできない
検査結果を指定の様式に記入してもらうことはできません。
ですが、モスクワの空港内にPCR検査センターが多く設置されており、利用のしやすいPCR検査センターとなっています。
日本の入国・帰国する際に任意の様式の検査証明書(陰性証明書)を提出する場合、証明書に必要な要件は頻繁に変更されます。
必ず事前に、厚生労働省のサイトで要件を確認するようにしてください!!